2024年8月23日
アロエベラが持つ抗菌作用
アロエベラは古代から医療や美容の分野で利用されてきた植物で、その抗菌作用が特に注目されています。この記事では、アロエベラの抗菌性について、研究データを基に解説します。
アロエベラの抗菌作用とは
アロエベラには、細菌の繁殖を抑制する効果があることが知られています。特に、アロエベラのジェルには、やけどや凍傷による皮膚の損傷で、傷口からの菌の侵入を防ぐための抗菌作用があります。これは、アロエベラの葉肉に含まれる成分が、免疫システムに作用することによるものです。
研究データによる実証
アロエベラの抗菌作用は、さまざまな研究で実証されています。ある研究では、アロエベラのジェルを使用して、一般的な病原菌に対する抗菌効果を調査しました(※1)。この研究では、アロエベラジェルが、グラム陽性菌およびグラム陰性菌の両方に対して有効であることが示されました。具体的には、100µlのアロエベラ葉と根のエタノール抽出物が、黄色ブドウ球菌や大腸菌などの細菌に対して顕著な阻止帯を形成しました。この結果は、アロエベラが天然の抗生物質としての可能性を持つことを示唆しています。
(※1)
“Comparative study of antimicrobial action of aloe vera and antibiotics against different bacterial isolates from skin infection” by Safia Arbab, Hanif Ullah, Wang Weiwei, Xiaojuan Wei, Salah Uddin Ahmad, Lingyu Wu, and Jiyu Zhang／National Library of Medicine (Published online 2021 May 5)
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC8464272/
また、別の研究では、アロエベラ果汁がカビ菌の繁殖を抑制する効果があることが示されました（この効果は繁殖を抑えるだけであり、殺菌効果は確認されていません）(※2)。これにより、アロエベラは細菌の増殖を抑えることで、感染症の予防に役立つ可能性があります。
(※2)
「アロエの効能の実用化に向けた検証 」 伊藤菜穂、曽根千滉、神谷祐未、榊間雅乃、羽根優紀
https://school.gifu-net.ed.jp/ena-hs/ssh/H28ssh/sc2/21641.pdf
アロエベラをスキンケアに取り入れる
スキンケアに抗菌作用のあるアロエベラを取り入れることで、ニキビや肌荒れなど肌のトラブルを未然に防ぎ、健康で美しい肌を維持することが期待できます。また、抗菌作用は炎症を抑える効果とも関連しており、赤く腫れたニキビや肌の炎症を鎮めるのに役立ちます。これにより、ニキビの進行を抑え、ニキビ跡の予防にもつながります。さらに、肌のバリア機能をサポートし、肌の健常性を保つことも期待できます。
注意: 本記事は、一般的な情報提供を目的としたものであり、医療アドバイスではありません。肌トラブルでお悩みの方は、必ず皮膚科医にご相談ください。
