2024年10月16日
アロエベラとその主要な有効成分の薬理学的特性⑥:「骨の保護」
和訳:「アロエベラとその主要な有効成分の薬理学的特性の最新情報」
(概要については、「アロエベラとその主要な有効成分の薬理学的特性①」を参照してください)
骨の保護
アロエベラから抽出した化合物を用いた試験管内研究では、骨の病気の進行を防ぐ可能性のある効果について検討が行われている。アロエエモジンは、マウスの軟骨細胞の一種であるATDC5細胞において軟骨形成を促すことが分かっている。これは骨の形成を促進するタンパク質の一種(BMP-2)と細胞内の情報伝達経路(MAPKシグナル伝達経路)の働きを活発にすることで起こる。
さらに、アロインは骨粗しょう症や骨量減少の症状に効果があることが示されている。これは、マウスの免疫細胞の一種であるRAW 264.7細胞において、骨を壊す働きを持つタンパク質(RANKL)の生成を抑えることによるものである。この抑制作用は、細胞内の重要な調節因子(NF-κB)の働きを阻むことで起こる。