2024年1月29日
火傷後の傷跡治療にどの保湿剤を使用するか?局所治療後のD-パンテノール、アロエベラ、植物油による主観的および客観的皮膚および瘢痕評価
和訳:「火傷後の傷跡治療にどの保湿剤を使用するか?局所治療後のD-パンテノール、アロエベラ、植物油による主観的および客観的皮膚および瘢痕評価」
背景と目的:
火傷治療においては、適切な傷跡管理が不可欠である。それにもかかわらず、傷跡管理のための保湿剤に関する一貫した推奨事項はない。私たちの目的は、通常の皮膚と火傷跡に対する一般的に使用される製品の効果を調査し、比較することであった。
材料と方法:
皮膚が健康な患者(対照群)と12人の火傷跡のある患者、合計30人が研究対象。個人内比較のため、各参加者に、D-パンテノール (P)、アロエベラ(A)、および天然植物油(O) からなるクリームを、事前に定義された領域に少なくとも28日間毎日塗布するよう指示。客観的な瘢痕評価は、Visioscan、Tewameter、Cutometer、the Oxygen To See を使用して実施された。主観的評価は、「申請用」アンケート、患者および観察者による瘢痕評価スケール(POSAS)、および「3つのうち最も良いもの」を使用して実行された。
結果:
・(A)の後、+30% という高い改善傾向、瘢痕領域でTEWL(経表皮水分蒸散量)が検出された。(A)適用後、健康な皮膚領域の血流は+104%と増加。健康な皮膚に(A)を塗布すると、鱗屑(+22%、p<0.001)、柔らかさ(+14%、p=0.046)、粗さR1(+16%、p<0.001)のパラメータにプラスの効果が実証された。対照群内のR2(+17%、p=0.000)、体積(+22%、p<0.001)、および表面積(+7%、p<0.001)。
・(P)の後、ベースラインの硬さパラメータ+14.7%の大幅な改善が検出された(p=0.007)。(P)は、R1(+7%、p=0.003)、R2(+6%、p=0.001)、および体積(+17%、p=0.001)のパラメーターに対して有益な効果も示した。
・(O)は、統計的に有意な体積の改善につながる(+15%、p=0.009)。
・全体として、ほとんどの研究参加者は(A)が「3つのうち最高」であると述べた。
結論:
(A)は統計的に最も優れたパフォーマンスを示し、受け入れられやすい保湿製品である。ただし、瘢痕治療に対する統一的な推奨事項を統計的に有意に明らかにするには、さらなる定量的研究が必要。