2023年11月20日
活性酸素のダメージから体を守ろう
近年の健康志向の高まりの中で、よく話題になる「抗酸化」。抗酸化とは、体内で生成される「活性酸素」の害を抑制する作用のことです。
活性酸素は体内で常に生成される物質で、細菌やウイルスなどの病原体と戦う免疫機能に重要な役割を果たしたり、細胞のDNAを修復し、新しい細胞の生成を促進したり、細胞のエネルギー産生や、体内の老廃物の排出など、さまざまな代謝に関与したり、良い働きをします。
しかし、過剰に生成されると細胞を傷つけ、老化や生活習慣病などの原因となると考えられています。細胞のたんぱく質や脂質、DNAなどを損傷させることで、がん、動脈硬化、アルツハイマー病、心筋梗塞、脳卒中にも関与する可能性があります。
活性酸素が過剰に生成される原因は、紫外線や放射線、喫煙、ストレス、激しい運動、
大気汚染などが挙げられます。
活性酸素によるダメージから細胞を守るためには、抗酸化物質が必要です。抗酸化物質は、活性酸素と結合することで、活性酸素の反応性を抑制します。抗酸化物質を含む代表的な成分として、ビタミンC、ビタミンE、ポリフェノール、カロテノイドなどが挙げられます。
また、近年の研究で、アロエベラに含まれる成分が、抗酸化に役立つ可能性があるとの報告もあります。アロエベラには、カタラーゼとSOD様作用物質と呼ばれる抗酸化物質が豊富に含まれています。
カタラーゼは、活性酸素の一種である過酸化水素を分解する酵素です。カタラーゼが過酸化水素を水と酸素に分解することで、細胞を活性酸素によるダメージから守ります。
また、SOD様作用物質は、SOD(スーパーオキシドディスムターゼ)と呼ばれる、酵素に似た作用を示す物質の総称で、活性酸素の一種であるスーパーオキシドを分解する働きがあると考えられています。
アロエベラの抗酸化作用は、多くの研究で確認されています。ある研究では、アロエベラエキスを摂取することで、血中の活性酸素の量が減少することが示されました。また、アロエベラエキスを塗ることで、肌の活性酸素の量が減少することが示された研究報告もあります。
これらの研究結果から、アロエベラは、体内の活性酸素の量を減少させ、細胞を傷つけるのを防ぐことに貢献できると考えられます。
参考サイト・文献
National Library of Medicine(英文)
Journal of Food Science and Technology(英文)
Food Science and Biotechnology(英文)