2023年4月10日
紫外線紅斑試験によるアロエベラジェル(97.5%)の抗炎症能の検討
和訳:「紫外線紅斑試験によるアロエベラジェル(97.5%)の抗炎症能の検討」
背景:アロエベラは、アフターサンローション等の鎮静スキンケア製品によく使用される天然産物である。
本研究では、インビボでのUV紅斑試験により高濃度のA.ベラジェルの抗炎症能を探索することを目的とした。
方法:肌タイプIIとIIIのボランティア40人を対象に、無作為化二重盲検プラセボ対照第III相単施設試験を実施した。
背面の試験領域を、最小紅斑量の1.5倍のUVBで照射した。
続いて試験領域を、A.ベラジェル(97.5%)、陽性対照(0.25%プレドニカルベート、1%ヒドロコルチゾン含有プラセボジェル、及び1%ヒドロコルチゾンクリーム)、及びプラセボジェルで照射後、2日間密閉法で処置した。紅斑値は、24及び48時間後に測光法で決定した。
結果:A.ベラジェル(97.5%)は、48時間後のUV誘発性紅斑を減少させ、1%ヒドロコルチゾン含有プラセボジェルより優れていた。
対照的に、1%ヒドロコルチゾンクリームはA.ベラジェルよりも効率的であった。
結論:本試験では、48時間後、A.ベラジェル(97.5%)は、1%ヒドロコルチゾン含有プラセボジェルよりも優れた抗炎症効果を示した。
ここで試験したA.ベラジェルは、UV誘発性紅斑などの皮膚の炎症状態の局所治療に有用である可能性がある。
Reuter J, Jocher A, Stump J, Grossjohann B, Franke G, Schempp CM. Investigation of the anti-inflammatory potential of Aloe vera gel (97.5%) in the ultraviolet erythema test. Skin Pharmacol Physiol. 2008;21(2):106-10.